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2012年7月14日

カナダでICSAの国際会議――報告:魚谷俊輔


カナダでICSAの国際会議――報告:魚谷俊輔

 7月5日から7日にかけて、カナダのモントリオールにおいて、国際カルト研究学会(ICSA)とInfo‐sect/cultの主催する国際会議が行われ、日本からは私が参加してきましたので、その様子を簡単に報告いたします。

 ICSAはもともと「カルト」に反対する父母の会として出発しましたが、現在は弁護士、精神科医らの参加を募って学術研究機関としての色彩を強めています。

昨年バルセロナで行われた会議には後藤徹氏も参加し、拉致監禁・強制棄教に関するプレゼンテーションも行われました。

 7月5日の午後に行われたセッションでは、国際宗教自由連合(ICRF)のダン・フェッファーマン会長が、「統一教会とICSA/InfoSect:我々に相互対話の準備はあるか?」と題してプレゼンをしました。

 このプレゼンでは、かつては反カルト団体と統一教会は極めて敵対的な関係にあり、「洗脳」や「ディプログラミング」を巡って激しい法廷闘争が繰り広げられたが、最近はそうした対立も沈静化し、「カルトの擁護者」と目されていた学者たちがISCAのパネルに登場するようになったり、現役の「カルト信者」の会議参加が認められるようになるなど、次第に対話の余地が生まれてきたことを述べていました。

 ICSAには「カルト」と「反カルト」の対話の窓口として機能することを期待するというのが彼のプレゼンの趣旨です。

 この会議には「全国霊感商法対策弁護士連絡会」に代表される日本の反統一教会勢力も毎年参加しています。今年は7月6日に山口貴士弁護士と「やや日刊カルト新聞」の鈴木エイト記者のプレゼンが行われました。

 山口弁護士は、「インフォームドコンセント、過度の影響とカルト―日本の視点」というタイトルのもと、宗教団体による伝道・教化活動の違法性が日本の法廷においてどのように判断されるのかを説明し、「宗教的なインフォームドコンセント」の重要性を訴えました。

 7月7日午前に行われたセッションでは、ベルギーに拠点を置く人権団体「国境なき人権」のウィリー・フォートレ代表が、「世界におけるカルトと宗教の自由」と題して報告を行いました。

「国境なき人権」は、昨年日本における拉致監禁・強制棄教の問題に関する報告書を発表した団体です。

 フォートレ氏は人権問題の専門家として、宗教の自由は伝統的な宗教だけでなく、「カルト」や「セクト」などと呼ばれる新しい宗教、少数派の宗教、社会から敵視されている宗教にも与えられるべきであるというのが国連の立場であると説明しました。また、特定の宗教から信者が離脱しようとするときに、それを「元に戻す」試みがイスラム圏の国々とインドに見られるが、それに類似した現象が日本に存在するとして、日本における拉致監禁・強制棄教の問題をかなり詳しく報告しました。

 フォートレ氏は結論として、「家族が子供を心配しているとか、ある教団は『洗脳』を行っているという議論は、拉致監禁と強制棄教を正当化することはできない。こうした行為は、国際法においても国内の刑法においても違法である」と述べました。

 会議全体の感想としては、西洋においては「カルト」と「反カルト」の対話は道が開けてきており、成熟した大人の対話ができそうな土壌が形成されつつある一方で、日本はまだまだ闘いの真っ只中という感じで、彼我の違いを強く感じさせられました。

米ICRFのD. フェッファーマン会長:「統一教会とICSA/InfoSect:我々に相互対話の準備はあるか?」  

国際人権NGO・HRWFのウィリー・フォートレ代表が日本の拉致監禁問題について詳しく説明した 

 

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    ルポライター米本和広氏が、拉致監禁によって引き起こされたPTSD被害の実態をレポート。

    ►第6章 掲載
  • 人さらいからの脱出

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  • 日本収容所列島

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