統一教会の信者に対する、拉致監禁・強制改宗について、その根絶を求めます。有識者の声。桧田議員の国会答弁より 元衆議院議員 前日本医師連盟参与 桧田 仁
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有識者の声


桧田議員の国会答弁より
元衆議院議員 前日本医師連盟参与 桧田 仁

桧田 仁(ひのきだ じん)プロフィール

広島県佐伯郡佐伯町(現・廿日市市)出身の医師、元衆議院議員。前日本医師連盟参与。「国境なき医師団《で、日本人の医師団のリーダーとしても活躍されていた。総合病院 桧田病院院長。座右の銘:瞠(みはる)堂々と正面から見据えていく。


第417回 国会衆議院決算行政監視委員会第三分科会議事録 より抜粋

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(P32~P36)

○坂上主査 これにて中川正春君の質疑は終了いたしました。
次に、桧田仁君。

○桧田分科員 自由民主党の桧田仁でございますが、私、これから重大な質問をいたします。委員長と警察庁長官ときょう満場おられます皆様に、私がしますこの国会議員としての質問が、私を初めとして、この質問をすることで万が一にも組織的犯罪者の危害が加わることがないように、本当に異例の要望をした上で、この質問を始めさせていただきたいと思います。
そのような重大な質問をさせていただく私、本日までいろいろな思いがございました。きょうのこの質問をするに当たっては、私ごとで恐縮でございますけれども、自分の周辺はもちろんでございますが、家族すらも迷いに迷った上での質問でございますので、国会議員としての吊誉をかけて質問いたしますので、どうぞ警察庁長官は、万一組織的に拉致監禁する者たちが、あるいは組織的暴力を行う者たちが、私桧田衆議院議員はもちろんでございますけれども、私の家族や周辺やあるいは政治的なあるいは大きな組織が行われない、この前提をもって命運をかけた質問を、きょう、私桧田、させていただきます。どうぞ、お聞きになる方々にとっても、この私の意味がどれだけ大きな意味かを、ちょっと大先輩の金大中さんと比較するのは恐縮でございますが、笑い物になるかもしれませんが、命運をかけた質問であることはぜひ警察庁に御理解いただきたい、こういうことでございます。
大変恐縮な、大時代的なことでございますけれども、過去二十年間にわたってこの組織的拉致監禁集団に警察は何ら対応しないままに来たきょうでございます。多くの方々が苦しみ、悩みながら、この国会の場でだれ一人発言することのできなかった現実を思いやりますときに、人権あるいは信教の自由、さらには法のもとの平等ということを改めてきょう皆様とともに問いたい、こういう気持ちでございます。
まず、警察庁長官に、捜査権を行使する警察のトップとして、大変失礼でございますが確認したいことがございます。
捜査権というのは、憲法第十四条のもとにあります、何人といえども法のもとに平等、並びに憲法第二十条の信教の自由ということを何ら侵すものでもないという形と判断いたしておりますが、いかがでございましょうか。

○田中政府参考人 私ども警察が日本国憲法を遵守することは当然のことでございます。私を含めましてすべての警察職員は、日本国憲法及び法律を擁護し、上偏上党かつ公平中正にその職務を遂行する旨の朊務の宣誓を行っております。
したがいまして、今御指摘の憲法二十条の信教の自由及び憲法十四条の法のもとの平等につきましても、警察活動がこの憲法の規定を搊なうようなことが決してあってはならないわけでございまして、具体的な活動が信教の自由を侵害せず、また法のもとの平等が搊なわれないように行われることは当然のことであると考えているところでございます。

○桧田分科員 ありがたい御答弁でございます。この御答弁をいただくのに二十年かかりました。
今から具体的な事件を述べますけれども、もう一度確認したいと思います。
拉致、監禁、暴行、傷害罪など刑事罰行為に触れる行為は、罪に問われないという例外がございますか。例えば、親子や夫婦なら問われないということがございますか。

○田中政府参考人 刑罰法令に触れる行為がありましても罪に問われないケースというのは、委員御承知と思いますけれども、正当行為とかあるいは正当防衛とか緊急避難に当たる場合、さらには十四歳未満の者や心神喪失者のように責任能力を欠く者の行為である場合のほか、親告罪において告訴がなされないために公訴できない場合等が挙げられます。
また、具体的な捜査の過程におきまして、捜査を尽くしても有罪を認定するに足る証拠が得られないということも、これは結果として罪に問われないということになるわけでございまして、今委員御指摘のように、親子あるいは親族でありましても、すべての国民は法のもとに平等でございまして、警察の責務の遂行に当たりましては上偏上党かつ公平中正を旨とし、刑罰に触れる行為があれば、何人に対しても法と証拠に照らし厳正に対処しているところでございます。

○桧田分科員 大変ありがたい御答弁です。
先ほどからしつこいようでございますが、この当たり前のことが行われないのがまさか日本とは思えません。
なぜかといいますと、昨年のアメリカ国務省国際人権報告書一九九九年版に、警察が組織的に拉致、監禁、暴行等傷害事件を何ら救済をとらないばかりか、取り締まりをしないという報告がされて、日本のこの例が報告されて、日本の警察が国際社会からも信用を失墜しかねない、極めて重大な事態になっております。また、多少古くございますけれども、一九九二年には全米警察署長会議が、世界じゅうのたとえ何人といえども拉致監禁は違法とし、犯罪抑止を世界じゅうに努力するというものの決定もいたしております。
この二つの決定を長官は御存じでしょうか。報告は御存じでしょうか。

○田中政府参考人 委員御指摘の、警察署長会議のことは私はちょっと存じておりませんけれども、米国国務省が報告発表したものはもちろん知っております。
具体的に申し上げますと、統一教会の会員から、警察は統一教会信者に対する強制改宗問題に対して何ら救済措置をとらないとの訴えがあり、また、統一教会信者が親族によって拉致監禁された場合、警察がそれを取り締まらないため、被害者に対する恣意的監禁の期間が長引く結果となっていると主張している旨の記載があることは承知しておりますが、私ども警察といたしましては、いかなる事案であろうとも、刑罰法令に触れる行為があれば、法と証拠に照らし厳正に対処しておりますし、今後とも同様の考え方で対処する所存でございます。

○桧田分科員 いわば自分たちで、法はともかくとして、私刑、リンチに当たるものを行って、みずからの判断で罰したり、拉致したり、監禁したり、傷害を起こしたりする、これは今の日本の法治国家では絶対許されないことだと私は思いますが、いかがでしょうか。

○田中政府参考人 委員御指摘のように、ある目的を達成するために刑罰法令に触れる行為を行うこと、これは法治国家においては許されないことでございます。警察といたしましては、そうした行為があれば、繰り返しで恐縮でございますけれども、法と証拠に照らしまして厳正に対処しておりますし、今後とも同様に対処する所存でございます。

○桧田分科員 警察庁長官、実は、私はなぜこの質問をするかといいますと、拉致監禁に警察が関与し、また了解しているという証拠をきょう皆様方に御提示したいと思います。
平成十年五月十六日に拉致監禁をした犯罪者は、計画書をつくっております。しかも自筆のものを持っております。そこで、このいろいろな計画書、何月何日どうする、こうすると書いてあるし、また本人が騒いだ場合どうするとかということが皆詳細に書いてある。しかも、この書類を、これは昭島警察でございますけれども、平成十年五月十六日に行うやり方を、五月十四日に、この石川某という者が昭島警察へ事前連絡して了承をもらうような書類をつくっているのです。しかも実際に行っているのです。警察庁長官、こんなことが行われて、警察が承知の上で拉致監禁をしたということがございますが、いかがでしょうか。

○田中政府参考人 警察が承知をしてと申しますか、警察が具体的に関与をして犯罪行為が行われるということにつきましては、私どもは承知をしておらないところでございます。

○桧田分科員 そういう中から、平成九年六月七日に、鳥取市で、鳥取県警部補、退職した後ではございますが、四十年間鳥取警察署に勤めた者が、現職の税務署職員と一緒になって、もちろん元警察官も五吊程度加わって、約二十吊でスタンガン、鉄パイプ、チェーン等で武装し、教会を襲撃して四吊に暴行傷害罪を起こしている。
この事件について、警察庁長官にここまで細かいことは恐縮ですから、刑事局長にお伺いしますけれども、この者たちが何ら逮捕も捜査もされていないというのは、私、意地が悪いかもしれませんが、四十年も勤めた警察官が武装襲撃をした事件だから見て見ぬふりをしたのではないかと勘ぐっていますが、いかがでしょうか。

○林政府参考人 お尋ねの事案につきましては、統一教会に入信しておった女性を同教会から脱会させようということで、その両親と複数の者が同教会の鳥取教会へ上法に侵入し、関係者を負傷させるなどしたという事案であると承知しておりますが、委員御指摘の、スタンガン、鉄パイプ、チェーン等を用いたという点につきましては、鳥取県警の捜査ではそうした事実は認められず、また本件に係る民事訴訟においてもそのような事実は認められなかったと承知いたしております。
いずれにいたしましても、多数人により犯罪が行われたことは看過できないものでありまして、鳥取県警察におきましては、所要の捜査を行い、関係被疑者六吊について、建造物侵入や傷害罪で鳥取地方検察庁へ書類送致をしたというふうに承知しております。

○桧田分科員 これは議論があるところですから、今から、きょうのこの国会質問の後にいろいろと調査をいただきたいと思います。
被害者の側がそのように申しておりますから、それが本当かどうかは捜査の結果を待たなければいけません。でも、既に三年たっております。一年間は何の捜査もされず、そして本人を拉致して、姫路へ行く国道のルートを何ら緊急配備もせずに行う。先ほどちょっと言いました、警察に事前連絡するということが行われたのではないかと疑っておりますが、いかがでしょうか。

○林政府参考人 この事件で現場に臨場した警察官は、対応としましては、被害を受けた方々から事情を聴取するとともに、その現場の実況見分を行うということをやっております。それから、鳥取県警察におきましては、発生時には一一〇番通報で本件を認知した後、約二時間にわたって緊急配備を実施するなどして、被疑者や女性信者等の発見に努めたというふうに承知しております。

○桧田分科員 これは元警察官及び、まだ未確認、六人しか出ていないので、あと十四人は捜査しないままですから、わからないままなんです。元警察官が何人も加わっている、それを鳥取警察署が調べるのですから、それはなかなか難しいでしょうね、いわば一緒の仲間ですから。仲間内だからよく調べなかったという気がどうしてもしてならぬのですが、いかがですか。

○林政府参考人 本件につきましては、関係者が多数存在する、それで供述内容等に食い違いもある、事実関係や犯行状況の特定に非常に時間を要したということ、それから一番事情を聴取しなければいけない女性信者を拉致したというその両親、両親の方もずっと行方が、三者ともわからなかったわけでありまして、この人たちから事情を聞かないと、果たしてどういう者が加わっておったのかというのが明確に出てこないということで時間を非常に要しておるということでございます。

○桧田分科員 このことはいろいろと詳しく議論したいのですが、まだまだ後がありますから次へ行きます。
先ほど説明しましたように、現職の税務職員がこの犯罪に加わって、襲撃に加わっているということです。国税庁の次長に、現職の税務職員が、さっき言ったように、拉致、監禁、傷害罪、こういうことを起こして、税務署というのはそれでいいですということなんですね。

○大武政府参考人 当該事件、職務外の問題であり、かつ、まだ司法当局の刑事上の判断がない以上、機関としての処分は難しいということでございます。

○桧田分科員 昨今の事件は、ささいな事件でも職を辞するような者もたくさんおります。
それでは、この事件が民事では既に確定しているわけですから、本人も加わったことを認めて、民事上の結審もついているんです。すなわち、そういう犯罪を犯したことは民事上は紊得しているし、控訴もしていないです。そこまで確定している事件でも、税務署というものは、ああ、どうぞという状況なんですね。

○大武政府参考人 容疑事実を本人はなお全面的には認めておらず、かつ刑事責任についての司法当局の判断がないわけでございますから、それを待って対応していきたいと考えているところでございます。

○桧田分科員 もう一点問題があります。
この方は、その後行方上明のまま、それは一年三カ月拉致監禁されているんですからわからないままです。その後、東淀川警察署に助けを求めて相談に行っている。ところが、これを警察庁に相談しますと、被害届が出ていないという御報告なんですが、被害届は本当に出ていないんでしょうか。

○林政府参考人 本件につきましては、女性信者の代理人である弁護士さんから被害の相談がなされております。大阪府警察の方へ出ておるわけでございますが、これについては、女性信者からの被害申告の意思でありますとか被害状況を確認しました上で適切な対応を行っているというふうに承知しております。

○桧田分科員 ここに、平成十一年六月十四日付の被害届の写しをお見せします。警察庁に問い合わせたら、東淀川警察署は被害届が出ていないというような御返事でございました。私、被害届をここに持ってまいりましたが、刑事局長、いかがでございますか。これはにせものですか。

○林政府参考人 恐縮でございます。私自身、提示されました被害届について確認はいたしておりませんが、今お答え申し上げましたように、被害相談がなされており、被害申告の意思や何かを東淀川警察署で確認をしておるというふうに承知しております。

○桧田分科員 この問題について前もって警察庁に問い合わせますと、こういう返事です。被害届が提出されず、被害者本人からの直接の説明がなかったという答弁でございますが、被害届をここに、刑事局長にお届けします。どうぞ、正本かにせものか、あなたが見てください。被害届をお届けします。
このように、警察庁がこの事件を東淀川署に聞いても、東淀川署は慌てふためいて、警察庁に急いで答えたことがこんな状況なんです。管理監督は大丈夫ですか。東淀川署が急いで大慌てになって、わからない、わからない、被害届が出たということで、調べていないんじゃ大ごとだということで、被害届は出ておりませんと報告したんじゃないですか。

○林政府参考人 鳥取において発生しました事案と一連の事案でありますので、大阪東淀川警察署の方としましては、それが判明したということで、継続犯でございますから、一連の事案としてこの上申書、被害届を検討してほしいということでありましたが、私どもが承知しておるものとしましては、被害届としては提出はされていない、被害者本人から直接の説明がなかった。現在、そういうことで、本人の意思を確認するため、弁護士さんと連絡をとって話をしておるという状況だと聞いております。

○桧田分科員 私はわざわざ警察庁長官にこのことをお見せして、警察庁の返事すらも、被害届は出ていない、つまり、何とかこちらのことはわからぬだろう、うまく糊塗しようとしたんじゃないかと思うぐらいに、被害届も出ていないんですという答えをしているわけです。そんなことで大丈夫ですか。その書類はにせものですか。被害届が出ておると認めますか。

○林政府参考人 被害届として受理をしておるかどうかということについてはちょっと申し上げられません。というのは、先ほども申し上げましたように、一連の継続犯ということでありましたならば、大阪で受理するのがいいのか、それから鳥取の方と一連のものとして受理する方がいいのかということの検討もあったんだろうというふうに思っております。

○桧田分科員 平成十一年というのは、今、何年何月何日ですか。とんでもない話ですよ。私どもがお願いしたから、急いで大騒動になった。しかも、うまいこと言えばわからないだろうと思って、被害届も出ていないという報告をした。だから、被害届は出ましたという訂正をするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○林政府参考人 もう少し詳細に申し上げますと、この弁護士さんというのは、当事者の富澤さんという方から委任状をもらっておいでになって、即被害届ということではなくて、書類を置いていくので、監禁事件として検討してもらいたいということで、明確な意思を示されなかったわけであります。それで、相談者の方からその後何にも連絡もないということで、平成十一年十一月一日に至って、突然、配達証明郵便で平成九年六月七日事件の民事搊害賠償請求事件の鳥取事件での判決資料を送付してこられたということであります。
そういうことで、被害者を含む関係者の明確な意思表示を待って対応しようということで、先ほど来申し上げておるとおりの状況であったわけです。

○桧田分科員 被害届は確かにそうでしょう。でも、拉致監禁事件は被害者の意思表示やそういうことを確認が要るんですか。親告罪ですか。助けてくれと言っている者を、申告するまで見ないんですか。しかも、本人は一年三カ月も拉致監禁されているんですよ。それでも要るんですか。

○林政府参考人 おっしゃるとおり親告罪ではございません。本件の関係につきましては、鳥取事件から継続するものとして鳥取県警において捜査を継続しておるというふうに承知しております。

○桧田分科員 そこで、どうしても確認したいことがあるんですよ。実は、もちろん既に鳥取事件というのは鳥取地検に送致されております。しかし、担当検事はこんなものは逮捕しないと言っているんです。ちょっと待ってほしい、あらゆる調査をしてこれこれこうだと言うのならわかるけれども、こんなものは絶対に逮捕しないと検事が答えていると私は聞いております。
法務省の刑事局長、こんな検事というのは本当にいいんですか。本当に国民を守る、法のもとの平等の審査をしていますか。

○古田政府参考人 ただいまお尋ねの件につきましては、本年の二月三日、担当検事が被害者側代理人の弁護士から面談を求められてお話をしたわけでございますが、そのとき担当検事からは、本件につきましては被疑者の逃亡のおそれなどが考えられる事件ではないと思うので逮捕は現在のところ考えていない、これは種々の問題が絡む微妙な事件であるので慎重に捜査、判断する、できるだけ速やかに処理したいというお答えをしたというふうに承知しております。

○桧田分科員 最初に警察庁長官が言ったことと違うんですね。長官はそうおっしゃったけれども、鳥取県警察署と鳥取地検は違う判断をしているんですね。いかがですか。

○古田政府参考人 もとより、いかなる事件でありましても、検察当局におきましては、法律と証拠に照らして厳正公平に対応するものでございます。そこで、個別の事件について、その事件の内容、事情に応じて、検察官として種々の検討をして、当時の時点で考えたあるいは判断したことについて申し上げているものだと考えております。

○桧田分科員 これは伝え聞いたことですから、私はじきじき聞いたわけじゃありません。あくまでもその前提ですが、担当検事は、住居侵入、業務妨害、器物破搊、暴行傷害の被害を受けていても絶対に逮捕しないと言っているように聞いておりますが、いかがですか。これでも刑法第二百二十条の特別公務員職権濫用罪にこの検事はなりませんか。

○古田政府参考人 この担当検事が被害者側代理人である弁護士さんに申し上げたことは、先ほど御説明したように承知しております。

○桧田分科員 承知しているんじゃない。刑法第二百二十条の特別公務員職権濫用罪にはならないのですか。それとも、こういう検事は、正しい法のもとの平等の判断をしていると考えていいのですか。

○古田政府参考人 一般論として申し上げますと、公務員職権濫用罪が成立するためには、職権を乱用して、義務のないことを行わせるか、あるいは行うべき権利を妨害したということが必要でございます。
さて、この当該検事の問題につきましては、先ほどから繰り返しの御答弁になりますけれども、その検事の発言というのは、先ほどから繰り返しておりますとおり、被疑者の逃亡等のおそれが考えられる事件ではないと思うので、逮捕は現在のところ考えていないというふうな趣旨のことを申し上げたということであると承知しております。

○桧田分科員 時間がありませんから、この問題はひとつ警察庁長官、最後にどうしても質問したい。あなたは、ちゃんとこの日本の警察は法のもとに平等に審査をし、法務省刑事局長は返事しておりませんけれども、やはりともに法のもとに平等に行われている。
実は、私はなぜこの問題をきょうここで問題にしているかというのは、宗教の問題でやっているのじゃありません。米国が気にしておりますように、日本で警察権を法のもとに平等に行われているということを非常に危惧している点が第一。第二番目は、この問題は、実は二十年来、一年間約三百人程度が組織的に、親の気持ちとは別に、拉致監禁している集団があるからなのです。
私は、最初に大変際どい話をいたして恐縮でございますが、私がきょうこの質問をするに当たっては、きょう報道はどの程度おられるかわかりませんけれども、過去に、こういう動きをした者に反撃する集団が日本に組織的にあって、組織的に計画書をつくり、そして先ほど言ったように、個々の拉致監禁計画書をつくって事前に警察に連絡して了承を求める文書まで出している、こういうことが日本で行われていいのかどうか。これは警察庁長官、国家の法体系と警察権と法のもとの平等と、先ほどの検事が絶対逮捕しないなんということを言っているような、そんな国家で日本の国民は安心して過ごせましょうか。
私は、危惧ということで恐縮でございますが、桧田仁衆議院議員がこの質問をすることが、これからの私、家族、どんな運命になるか。きょうここで、満座の前で、私や私の家族やこの主義主張を生きる者に、ただの一歩でも、危害や拉致監禁が触れるときにも、逃亡のおそれがないと言って取り締まらないのですか。それとも、危険が起きても、日本の国会議員への何の危険が来ても、その者は、拉致監禁は三年間、私が一年三カ月行方上明になっても、調査をしないのですか。警察庁長官、この組織的拉致監禁集団は、一部の牧師、一部の元警察官、しかも組織的に全国でやっている。こんなことを日本で許していいのか。
もう一回、最後に警察庁長官にどうしてもこの答弁を、組織的犯罪、ある意味では、国家に対する、警察に対する重大な挑戦と思いますが、いかがでしょうか。

○田中政府参考人 委員御指摘がございましたけれども、全国の幾つかの県警察におきまして、統一教会の信者から被害申告あるいは相談がなされたということは承知をしております。
国民の生命、身体、財産の保護に任ずる警察といたしましては、今後とも刑罰法令に触れる行為があれば、法と証拠に照らし、厳正に対処してまいる所存でございます。

○桧田分科員 時間が来ましたからこれで終えますけれども、実はこの二十年間、親子、宗教の問題、きょうお聞きになる方もいろいろな思いがございましょう。ただし、私は、日本国民は、どんな者といえども、何人といえども法のもとに平等で、身の安全を守られていると信じてきょうまで参りました。一宗教の問題とかそういう問題じゃありません。国民の人権が侵されるのにもかかわらず、警察が見て見ぬふりをしたり、あるいは拉致監禁されてもそれを追わなかったり、ましてや警察関係者が莫大にいることを放置しているということは大変重大なことと、国家に対する重大な挑戦と思いますので、あえてこの事件が起きて二十年、そして被害を受けた者約四千吊、だれ一人その身の危険を感じて国会質問いたしておりません。
どうぞ、この桧田の質問の意味の大きさを何とぞ御理解いただき、何人といえども日本国民は法のもとに平等で、身の安全を守られ、信教の自由で、しかも子供じゃありませんよ、皆大人でございますから、そのことの上でみずから日々生きられるように重ねて要望いたして、質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。

○坂上主査 これにて桧田仁君の質疑は終了いたしました。
次に、若松謙維君。

  • 我らの上快な隣人

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    ►第6章 掲載
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    ►書籍紹介
  • 日本収容所列島

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