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宇佐美隆さん裁判、第三回公判が開かれる

 6月8日、午後1時半より東京地方裁判所にてストーカー規制法違反容疑で逮捕・起訴された宇佐美隆さん(42)の第三回公判が開かれました。
 

(同事件のこれまでの経緯については以下をご参照ください)
∇第一回公判の記事
http://kidnapping.jp/news/20110511.html
 
∇第二回公判の記事
http://kidnapping.jp/news/20110531.html
 
∇宇佐美さんが支援者に宛てた手紙
http://kidnapping.jp/news/20110423.html

 
 告訴人である元婚約者の女性への反対尋問が予定されている裁判だけに、40数席の傍聴枠に対し、158名が抽選券を求めて列をつくりました。
 
 尋問が始まると、宇佐美氏の弁護士は告訴人である女性に対して、
「これから過去のことを色々お聞きしますが、今現在ではなく、その当時の貴方の認識で答えてください」と前置きし、先ず、宗教上の文字通り「結婚式」である統一教会の合同結婚式について、当時の認識を尋ねました。告訴人はその質問に対し、
「結婚式ではなく、『約婚式』という認識だった」と答えました。
 
 続いて、弁護士は、婚約期間中に告訴人が宇佐美氏に送った愛情表現溢れるメールを提示。
 

弁護士:「これらは貴方から被告人(宇佐美氏)に送ったメールで間違いないか?貴方は、率直に被告人に好意を伝えていたようだが」、
告訴人:「(私の出したメールで)間違いないと思う。内容までは憶えていない」

 続いて、弁護士は、当時の二人が結婚生活スタートのためモデルルームを見学するなど新居の検討をしていたことや、挨拶のため宇佐美氏の実家を二人で訪れていた事実について言及。

弁護士:「傍から見ると、当時の二人は順調に進んでいるように見えないか?」
告訴人:「経過はそう見えるかもしれないが、私の気持ちは全く逆」
弁護士:「少なくとも、被告人(宇佐美氏)にはそう感じられたのでは?」
告訴人:「そうだと思う」

 
 また告訴人が、宇佐美氏および教会に対して、直接の連絡をしなかった理由として
「教会に知られると、奪還しようと大勢で押しかけて来て騒ぎになる、話し合いにならないから」と主張していることに対して、弁護士は、被告人の当時「マザー」と呼ばれる信徒を指導・ケアするポジション立場について言及。
 

弁護士:「当時は、拉致監禁事件が多くあった?」
告訴人:「実際に、その(拉致される)現場を見たわけではないが、突然、行方がわからなく信徒はいた」

 

弁護士:「突然行方不明になるのでなく、段々と教会と疎遠になっていき、脱会していく、いわゆる『自然脱会』の信徒も多くいたのでは?」
告訴人:「いた」
 
弁護士:「貴方がマザーだったとき、教会が彼ら(脱会者)の家に押しかけていって、無理やり連れ戻すようなことがあったか?」
告訴人:「無かった」
 
弁護士:「では何故、『連れ戻そうと押しかけてくる』という理由で連絡しなかったのか?」
告訴人:「教会では、親(家族)と話す行為のすべてを拉致監禁と呼ぶので・・」
 
弁護士:「連絡しなかったのではなく、できなかったのでは?」
告訴人:「違う」
 
弁護士:「貴方は、『偽装脱会』と言うものを知っているか?」
告訴人:「はい」
 
弁護士:「実際に、信徒にその指導をしたこともあるか?」
告訴人:「はい」
 
弁護士:「失踪後一年近く経ってから教会本部に送られた脱会届けだが、具体的なことが一切記されていない。これを読んだ教会側が偽装脱会の可能性を疑わなかったと思うか?」
告訴人:「偽装脱会だと信じているかもしれない、とは思った」
 
弁護士:「それならば、当然、被告人(宇佐美氏)も偽装脱会だと思うのでは?」
告訴人:「あえて事務的な通知のみで終わらせることで、『その程度の関係だったんだ』と、あきらめてもらえると考えた」
 
弁護士:「貴方は、被告人に直接連絡をしなかった理由として、『統一教会の教義について検証する意思が揺らされないように』と主張していたが、それでは、脱会届けを本部あてに送った後も連絡を取らなかったのは何故か?」
告訴人:「私のことを諦めてもらえている、と考えていたから」
 
弁護士:「しかし、その後の被告人の行動で、彼がまだ諦めていないことは知り得た時点で直接、意思を伝えたらよかったのでは?」
告訴人:「私は、意思は伝えましたから」
 
弁護士:「(直接)伝えなかったのではなく、周囲に止められて伝えられなかったのでは?」
告訴人:「違う」

 
 また、告訴人は、強制改宗をおこなう職業的脱会屋として悪名高い宮村峻氏について、「脱会した後、社会復帰をサポートしてくれている支援者」と前回の主尋問で答えていました。
 
 しかし、今年1月1日に拉致監禁された東京足立支部のM.Aさんの監禁現場に、宮村氏と告訴人が連れ立って現れた事実について弁護士が触れ、単なる「社会復帰のサポート」以上の関係性が暴露されました。

 
(∇M.Aさんの事件については以下「米本和広氏によるブログ」をご参照ください)
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-238.html#more

 
 また、失踪後、約二年間にわたって転居を繰り返した理由を
「教会の人が追いかけてくるから」と述べていた告訴人に対して、
 

弁護士:「繰り返しになるが、貴方が教会にいたときに、脱会後、その意思に反して無理やり教会に連れ戻された人がいたか?」
告訴人:「いませんでした」

弁護士:「では何故、あなたがそれを恐れて逃げ回る必要があるのか?」
告訴人:「実際、訪ねてきたことがあるから・・」

弁護士:「貴方が、直接意思を伝えないから、真実がわからずに探していたのでは?」
告訴人:「でも私は連絡しました」

 
と、先述の尋問で、「偽装脱会と受け取られること」を認めた連絡方法について、その正当性を繰り返し主張しました。
 
 続いて、告訴人と被告人が唯一顔を合わせた杉並区内のサウナセンターにて、二人が交わしたという会話の内容について質問が及ぶと、告訴状には
「彼(被告人)から交際を迫られた」としている主張についても、実際の被告人の発言は
「これで終わりにするから、時間と場所を決めて二人で話せないか」という一対一の意思確認を求めたものだったことも浮き彫りになりました。
 
 また、その対面以降、被告人が目の前に現れたことは一度も無かったにも関わらず、二ヵ月後に告訴状を出した理由について尋ねられると、
 

告訴人:「彼は、しつこくつきまとう性格だから」
弁護士:「どうしてそう(しつこくつきまとうと)思うのか?」
告訴人:「(普段から)話しがくどくどしていたので・・」

 
と答えました。
 
 今回の反対尋問は、最後まで、告訴人である女性が、直接その意思を伝えることをしなかった不整合に対する疑問を残したまま幕を閉じました。
 
 次回の裁判は、6月24日(同531号法廷)にて、午後1時半から開廷されます。 傍聴は今回同様、抽選になると思われるため、東京地方裁判所の裁判所傍聴券交付情報をご確認下さい。
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