人気お笑いコンビ、オセロの中島知子さん（40）が代表の会社が不当にマンションの使用を続けているとして、不動産管理会社など2社が部屋の明け渡しや、家賃等の支払いを求めて起こした訴訟は28日、東京地裁により請求が認められました。
 
　ワイドショーをはじめとするメディアが、占い師と目される女性が「マインド・コントロール」のテクニックを悪用し、中島さんを物心両面で支配していると報じたことから、中島さんの一連の問題行動は、いわゆる「カルト」問題や「マインド・コントロール」問題と同列に扱われるようになりました。
 
　一方、宗教学者からは、明確な定義が存在しない「マインド・コントロール理論」の拡大解釈的濫用によって分析が軽薄化し、問題の核心を見失う危険性も指摘されています。
（アゴラ記事「洗脳は可能なのか？」：島田裕巳　宗教学者、文筆家宗教学者／http://agora-web.jp/archives/1434957.html）　
 
　さらには、「マインド・コントロールを解く唯一の手段」と称して、物理的拘束を伴うディプログラミングの扇動が助長される恐れもあります。
 
　以下に、1999年に南山宗教文化研究所が発表した論文を紹介します。考察にお役立てください。
 

南山宗教文化研究所 研究所報　第9号
『≪カルト≫論への一視点　-アメリカのマインド・コントロール論争-』
―渡邉 学（南山大学文学部教授）
http://nirc.nanzan-u.ac.jp/Shuppanbutsu/Shoho_to_burechin/pdf/S9-Watanabe.pdf