新着情報のページです。統一教会の信者に対する、拉致監禁・強制改宗について、その根絶を求めます

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2012年8月31日

月刊誌『財界にっぽん』でICSA国際会議に関するレポートが連載(前編)


月刊誌『財界にっぽん』の9-10月号の連載で、今年7月にカナダ・モントリオールで開かれた「国際カルト研究会」(ICSA)における論戦についてレポートしています。


 記事は先ず、ICSAについて

「世界最大の反『カルト』活動組織だったICSAは、現在も基調は反宗教的マイノリティながら近年、学術機関への脱皮を指向」と紹介し、「昨年7月のバルセロナ会議では、初めて統一教会信者の強制棄教問題が正式テーマとして取り上げられ、統一教会関係者と拉致監禁虚構説派の間で白熱の論戦が展開された(本誌2011910月号参照)」とこれまで経緯について触れています。

 続いて、今年の会議における統一教会関連のセッションの一つ、

「ダン・フェッファーマン・国際宗教自由連合(ICRF)会長のプレゼン『ICSAInfo-Cultと統一運動は、相互対話の準備があるか』」について言及。プレゼンの中で、フェッファーマン氏が

「(ICSAが設けている)ローデイル賞(注・ローデイルはICSAのディレクターを長く務めた人物)を、ディプログラマー(強制棄教者)を擁護する弁護士(注・『全国霊感商法対策弁護士連絡会』のこと)に与えたことは、(現在の)ディプログラミングに反対する立場のICSAとしては矛盾ではないか」と指摘したことに対し、拉致監禁事件への悪質な関与で知られる宮村峻氏の法廷代理人を務める山口貴士弁護士が突然、

「我々がいつディプログラマーを擁護したんだ!それは侮辱だ!」と大声を張り上げ、その後、同弁護士がそのマナー違反を「プレゼン終了後に謝罪」したことなどを紹介しています。

 続いて、拉致監禁虚構説派のプレゼンとして、山口弁護士による「インフォームド・コンセント、過度の影響とカルト-日本の視点」の内容について「看過できない重要な問題点が含まれていた」と指摘。

「山口弁護士は、宗教伝道における『インフォームド・コンセント』をテーマに据えて、伝道や教化にターゲットにされる人間の権利は最大限に守られなければならない、インフォームド・コンセント〈正しい情報を得た上での合意〉のない伝道は宗教選択の自由を選択していると主張。『私の考える宗教的なインフォームド・コンセント』の具体的内容として、①グループ名、②基本的な教え(本だけでなく実際の教え)、③実際の信者の義務、④実際の信者のライフスタイル、⑤信仰が被伝道者の『普通』の人生に与える影響、を挙げながら『これらの情報が教義を教え込む前に伝えられなければならない。さもなければ違法だ』と激しく主張した」と紹介し、

「しかしながら、この主張には宗教を根本的に理解しない者の恣意性がある。伝道に際して、教団名や一般人が理解し得る範囲で教義の特徴をあらかじめ示すことには筆者も賛成だが、『教義を教え込む前に』という条件は時間的基準が曖昧にすぎる。『普通の人生』という定義も定かでない。教義や信者の義務、ライフスタイルなどの理解や確信は、信仰の研鑽過程で形成体得されていくという、宗教に対する基本的理解が欠落しているのだ」と分析しています。

 筆者はまた、

「親族によって125カ月も監禁されて、脱会を強要され続けた後藤徹さんの親族側の弁護に当たっている」山口弁護士に対し、

「脱会説得は信仰者の価値観や世界観を変えさせようとする行為であり、『伝道』に対する『逆伝道』と認識される」として、

「特定宗教から脱会させる活動もまたその論理に縛られなければならない」と反論。

「脱会説得のために両親が子供を実家に呼び戻すときなど、両親は以下の内容を子供に開示しなければならない。①自分たちは子供の信仰を止めさせたい意図を持っていること。②自分たちが指導を受けている反対牧師の名前とその基本的な教え。③脱会説得を受ける際の義務として、一定期間拘束されたり外部と連絡が取れなくなる可能性があること。④拘束中のライフスタイルについて。⑤脱会説得が子供の人生に与えうる影響、つまり信仰を失う可能性、婚約者や配偶者と別れなければならない可能性、PTSDや鬱を発症する可能性、親子関係が悪化する可能性、長期の拘束によって職を失う可能性…。これらの情報をすべて開示して、そのうえで子供本人が了承しないかぎり、脱会説得の『インフォームド・コンセント』を満たしたとは言えない」と論じ、

「もし満たしていなければ、山口弁護士の判断基準によれば『違法』であり『社会的相当性』を逸脱していることになる」と批判しました。

-後編(10月号)に続く― 

  • 我らの不快な隣人

    ルポライター米本和広氏が、拉致監禁によって引き起こされたPTSD被害の実態をレポート。

    ►第6章 掲載
  • 人さらいからの脱出

    世にも恐ろしい「人さらい事件」に関わった弁護士、牧師、マスコミ人らの非道な実態を実名で白日のもとにさらす。

    ►書籍紹介
  • 日本収容所列島

    いまなお続く統一教会信者への拉致監禁。小冊子やパンフレット、HP等で告知してきた内容をまとめました。

    ►書籍紹介

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