
⭕日本のキリスト教会は傷つけてしまった信徒たちに謝罪を(砂川竜一 牧師)
キリスト教関係者からも批判
世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)信徒への拉致監禁は、キリスト教の関係者からも批判が上がる。かつては違法性のない説得行為だと信じる者もいたが、近年は書籍やネット情報から悲惨な実態が伝わるようになり、「キリスト教会は悔い改めなければならない」との思いを強く持つ牧師たちもいる。
つきしろキリスト教会 砂川竜一 牧師
日本のキリスト教会が家庭連合の信徒らを拉致監禁し、脱会を迫っていたという噂(うわさ)はかつて、神学校に通っていた頃に耳にしたことがあった。当時は説得をしている程度だろうと思っていたが、近年、それらの悲惨な実態を被害者らの記した書籍や講演会で知ることになり、心が引き裂かれそうなほどの衝撃を受けた。
拉致監禁行為が横行していた頃、新聞・テレビなどのメディアは一斉に「統一教会は危険なカルトだ」とレッテルを貼り批判を繰り広げていた。しかし、「脱会アドバイザー」と呼ばれる一部のキリスト教牧師たちが、多くの家庭連合信徒たちの人権を蔑ないがしろにする形で拉致監禁を先導した罪は決して許されるものではない。彼らは、自分たちが何をすべきかを常に神様に問わなければならない立場にありながら、新聞や雑誌などの「紙様」に従ってしまったのだ。
キリスト教牧師たち「拉致監禁ビジネス」を50年以上も続けてしまった
本来であれば、父と子の絆を取り戻させなければならないはずのキリスト教牧師たちが、監禁・監視行為を信者の親子間で行わせ家族の絆を破壊し、数多くの親子断絶を生み、最終的には被害者に教団を訴えさせて金銭を巻き上げるという、非道で恐ろしい「拉致監禁ビジネス」を50年以上も続けてきてしまった。
聖書で、モーセが約束の地「カナン」を前に、イスラエルの民に、「創造主なる神と偶像の神、どちらを信じるか自分たちで決めなさい」と語る場面がある。
本来信仰とは無理強いをされるものではなく、自分で正しい道を選び進んでいくものだ。監禁して自由を奪い、強制的に改めさせるなど言語道断である。
「家族間の問題」という建前で法の目をかいくぐって行われてきたこれらの人権侵害を絶対にうやむやのままで終わらせてはいけない。
日本のキリスト教会は信徒へ謝罪をしなければならない
もちろん、善意で活動を始めた牧師たちもいたかもしれないが、いつの間にかそれらの行為が犯罪になってしまった以上、日本のキリスト教会は傷つけてしまった家庭連合の信徒たちに、まずはしっかりと謝罪をしなければならない。
たとえこれらの事件に直接関わってこなかった多くのクリスチャンたちも、「自分たちはやっていない、知らなかった」と言って済ませるのではなく、同じ信仰を持つ教会の牧師がしてきた行為に対して、教会全体の問題として、「申し訳ない」という気持ちを持たなければ、日本のキリスト教会に未来はないだろう。