
日本共産党の支援下で暗躍 ―― ディプログラミングの異常な現場【実態⑨】~本間 テル子氏~
冊子「私は拉致・監禁された!統一教会員の信徒の自由、基本的人権を奪う牧師の実態」(1988年刊行)に記載された、不法な拉致監禁・強制棄教の証言を順次紹介します。プライバシーへの配慮のため一部の固有名詞を仮名に変更したほか、状況説明が執筆当時のままになっている箇所があります。
Aさんの証言
本間テル子氏は1970年代から統一教会への反対運動に関わり、共産党系の支援を受けて「陽光会」や「反対父母の会」を設立・再編成し、全国的な組織化を進めた中心人物です。
Aさんの母親は本間氏と反対派牧師の言うがままを信じてしまい、結果的にAさんと母親の信頼関係を崩されてしまった被害者の1人です。
拉致監禁の背後にいた本間テル子氏
信教の自由を奪う牧師を語る場合、どうしても取り上げておかなければならない人物が、本間テル子氏(全国原理運動被害者父母の会会長)です。 本間氏は、1970年代の統一教会反対運動、 いわゆる「反対父母の会」の発足当時からかかわっており、73年には、自らが代表となり、相馬洋子氏(市議会議員、共産党系) らの支援を受け、「統一教会被害者父母の会・陽光会」を設立しました。
さらに、同年4月22日、陽光会主催の 「統一教会を怒る会」を秋田で開催。
ここでも佐々木茂氏(民商)、加賀谷孝三氏(市議会議員、共産党系)をはじめ、共産党系婦人団 「新婦人の会」の関係者が多数出席しています。
このように本間は、当初より共産党の支援の中で、統一教会に対する反対運動の組織化を謀り、75年に、荒井荒雄氏らと共謀して「原理運動被害者父母の会」を結成するに至りました。それ以来、今日まで一貫して反対活動をしている人物です。
結成当時、本間は統一教会の東京教会前で、文鮮明先生のポスターを足蹴りにしたり、靴で破るなどの非常識な行動をとり、あまりの狂人的行為に、反対父兄の中からもひんしゅくを買う一幕もありました。
最近は、統一教会の飛躍的な発展を恐れて、1987年末に「反対父母の会」の再編成を強く要望する集会を開催しています。そこで発表した報告書では、現在「反対父母の会」がある所として、東京の荻窪栄光教会(森山諭牧師)、広島の広島YMCA、京都の聖徒教会 (船田武雄牧師)などを挙げています。それは「反対父母の会」と牧師とが完全に表裏一体であり、拉致・監禁事件の背景に、本間と牧師の介在があることを公然と示しています。
共産党の支援を受けた本間 テル子氏の言いなりになる親戚、家族
監禁中にAさんが、自分の母親に「もうやめるから、早く家に帰ろう」と頼むと、「やめるなら、本間さんとも話せ」と言われ、そこで、初めて、牧師だけでなく背後に本間氏がいることを知らされたのです。
そのうちに本間氏自身が来て、Aさんの顔色などを見ていくようになりました。そして、母親に電話を入れ、「Aが習い事をしたいというのは逃げ出す口実で、まだ直っていない」と指示し、Aさんの母親は「分かりました。ちゃんと見張っています」と応じました。
このように親は、牧師と本間の言うがままを信じ、Aさんを監視しました。
Aさんは「時折、淋しそうに涙を流している母の姿を見るとき、『子供の魂を救出するため』と言いながら、その実、親子の本来の会話を奪い、信頼関係までも断ち切らせた本間氏を思うと、怒りを覚えてなりません。本当の被害者は私たち親子です」と、やるせない思いを語ってくれました。
※拉致監禁に関与した「キリスト教牧師」「脱会屋カウンセラー」は197名にのぼります(主なディプログラマー一覧)。さらに弁護士・ジャーナリスト・政治家・学者を含めた、一連の不法拉致監禁行為に関与、支援、利用してきたグループは現在「ディプログラミング・ネットワーク」と呼ばれています。その真相を究明し、社会的に明らかにすることが急務です(参照:宗教学者・大田俊寛氏 インタビュー記事)