4300人の信者が「拉致監禁」され、強制棄教の恐怖と闘った 余りに過酷な現実

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医師を2年間”監禁“知られざる「脱会カウンセリング」の裏側

入院患者15名を担当している自分が、まさか拉致監禁されるとは……

 

医師の小出浩久氏は監禁中に脱会屋に強い影響を受けた実父から「殺されかねない」と恐怖を覚え、やむなく「偽装脱会」(監禁から解放されるため脱会を装うこと)に踏み切った。

そこで小出氏が目の当たりにした反統一教会グループの実態とは――。

小出 浩久氏
1992年、都内の救急病院で内科医として勤めていた時、脱会屋・宮村峻氏をはじめとする改宗グループのメンバーに拉致監禁される。脱出後、自身の生々しい拉致監禁体験、脱会屋組織の言動を書籍で発表し、関係者に衝撃を与えた。

 

 

総勢20人による突然の拉致監禁

 

1992年6月某日、都内の病院に勉めていた小出氏は、埼玉の実家に帰省中、突然、親族ら20人に拉致されワゴン車に押し込まれた。

「まさか、医師を拉致監禁するとは……。」

激しい怒りと担当患者への心配が募るなか、都内の監禁マンションに現れたのは、脱会屋・宮村峻氏と元信者たちだった。

突然の拉致監禁に怒り心頭

突然の拉致監禁に怒り心頭となった小出氏は、宮村氏に繰り返し訴えた。

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(小出氏)
基本的人権を無視した暴力的な宗教迫害はやめていただきたい!

動揺する親族たち
「医師の浩久君を突然閉じ込めてはたして良いのか……」

そこで宮村氏が監禁場所に連れてきたのは、なんと全国弁連の弁護士だった。

自称・脱会カウンセラー
 宮村峻(たかし)氏

全国霊感商法対策弁護士連絡会
平田広志弁護士

部屋のドアの取っ手にはチェーンが巻かれ、窓も開かないように固定された上に目張りがされているため外が見えない。
小出氏が逃げないように見張りの人までつけられている――。

平田弁護士は、小出氏が明らかに監禁されている状況を見ても、「こういう状況が違法であるとは認められない」などと、家族に説明した。

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(小出氏)
これが違法じゃない?弁護士までグルか……

小出氏は、絶望感に打ちひしがれた。

小出氏が監禁された最初のマンション(都内)

小出氏が監禁された最初のマンション(都内)

 

脱会屋・宮村峻氏と結託する弁護士たち

 

偽装脱会中に統一教会への調停を強要

脱会屋、宮村峻氏に電話連絡するたびに罵倒を浴びせられた父親は、精神的に追い詰められてしまった。

「もう生きてここから出すわけにはいかない」
父がそうつぶやいた時、小出氏はゾッとした。

「自分が脱会しなければ、一家心中だ――」
追い詰められた小出氏は

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(小出氏)
偽装脱会をするしかない

と決意する。

小出氏が「脱会」を表明すると、宮村氏の依頼で東京から二人の弁護士が新潟までやってきた。
全国弁連の山口広、紀藤正樹両弁護士だ。

全国弁連
紀藤 正樹 弁護士

全国弁連
山口広 弁護士

「統一教会に対し、献金を取り戻す調停を起こすべきだ」という話が、小出氏の意思とは無関係に進んでいった。

弁護士との打ち合わせには毎回、宮村氏と父親が同席。偽装脱会中の小出氏は「生きて自由になるためには、宮村氏とこの弁護士達の言いなりになるしかない」と追い込まれ、両弁護士への委任状に署名捺印させられてしまった。

統一教会への要求内容はまったくの事実無根だったが、監禁の長期化を恐れた小出氏は黙認せざるを得なかった。

打ち合わせの場では、こんな会話が両弁護士と宮村氏の間で交わされた。

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(山口広、紀藤正樹両弁護士)
もう、そろそろ自由に行動させてあげても大丈夫じゃないかな。
まあ、そのあたりのことは宮村さんに聞いたほうがいいけどね

(宮村峻氏)
あいつら(統一教会)は何をするか、俺にも分からないからな。
向こうがつかまえにくることがまだないとはいえない

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両弁護士は、宮村氏が監禁下で小出氏に対して脱会強要を行っていたことを知らなかったとでも言うのだろうか。

偽装脱会中のリハビリ期間と称した脱会強要

松永堡智(やすとも)牧師

小出氏は、偽装脱会中、脱会後の「リハビリ期間」と称して、松永堡智牧師の新津福音キリスト教会で、統一教会信者に対する脱会強要に加担させられた。

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(松永堡智(やすとも)牧師)
お風呂に入るふりをして逃げるとか、トイレの窓から逃げるとか。トイレに行ったら窓があるわけでしょ。
だったらちゃんと窓を見張らにゃいかんですよね、ドアなんて鍵をかけちゃえば終わりなんですよ

 

偽装脱会中に軟禁されていた山荘

 

小出氏が偽装脱会中に軟禁されていた新潟県笹神村(現・阿 賀野市)の山荘。

裏から見ると木々に深く覆われている。

 

有田芳生氏と脱会屋との深い関係

 

有田芳生氏(現在、立憲民主党衆院議員)は脱会屋が小出氏を拉致監禁していることを知っていながら関与していた事実がある。

宮村氏の指示で、小出氏はここ(新潟県笹神村(現・阿 賀野市)の山荘)で有田芳生氏と週刊文春の記者から取材を強要された。

 

有田芳生氏

記者イメージ画像

記者イメージ画像

 

宮村氏の指示による有田芳生氏と週刊文春からの取材強要

 

有田氏は記者と共に小出氏を3、4時間インタビューした後、次のように語った。

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(有田氏と週刊文春記者)
一年間も閉じ込められていて、よく耐えていられましたね

つまり、小出氏が拉致・監禁されていたことを知っていたのだ。

これを扱った同誌(週刊文春)の同年9月16日号の記事は、拉致・監禁について全く触れていない。

 

 

 

【画像出典一覧】
平田広志弁護士(出典)平和の森法律事務所HP
宮村峻氏(出典)世界日報社
山口広弁護士(出典)東京共同法律事務所HP https://www.tokyokyodo-law.com/
紀藤正樹弁護士(出典)紀藤正樹弁護士 X https://x.com/masaki_kito
有田芳生氏(出典)有田芳生official website https://arita-yoshifu.com/

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